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教育・子どもの25年史 第12回 その1
西鉄バスジャック事件(2)
牟田武生
バスジャック事件を起こした少年は医療少年院に最終的に送致された。 優しさと凶悪性が同居する少年の「心の闇」とは、いったい何であったのだろうか。この 青年だけが持つ特異性のものなのか、現代を生きる青少年に共通する心理なのか理解しが たい。
いじめを受け、不登校になって他人との関係性を絶ち、ひきこもりの状態になると外から の刺激を遮断した状態になる。そうなると過去に起きた陰性感情(自分にとって不快な感 情や自尊心を傷つけられた体験)を自然に思い返されていき、湧き起こる不安や葛藤を自 分自身で抱え込み、全てをひとりで解消しなければならなくなる。
こころの傷からおこる感情はけっして自分一人では癒されず、しこりとしていつまでも残 る。そして、時の流れとともに同世代の群れからひとり離れた悔しさが新たな火種になっ ていく。
(第12回その2に続く)
2005.12.23
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ご協力いただいている執筆者の略歴:牟田武生(むたたけお)
1947年生まれ。72年に民間の教育相談機関である教育研究所を設立し、不登校を含めた
教育問題の相談・援助活動に取り組んでいる。現在、
NPO法人教育研究所(横浜市港南区)理事長。91年に教師・カウンセラー・児童相談所の相
談員等不登校にかかわる専門家を対象にした研修機関として不登校問題研究会を設立。元NHKラジオ「子どもと教育電話相談」相談員、不登校問題研究会代表幹事、元文部省
「不登校の実態に関する調査」検討委員会委員。主な著書:『ひきこもり/ 不登校の処方箋 増補版』(オクムラ書店)、『すぐに解決!子どもの緊急事態Q&A』 ( オクムラ書店)、『ネット依存の恐怖』(教育出版)など。