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インターネットと若者の心理 第14回 その1
ネットゲーム依存とひきこもり(11)
牟田武生
「不安ってなんですか。ネットゲームやっていて不安になるのですか?」中 学生は若者自立塾の塾生のお兄さんに質問する。
「ネットゲームの内容で不安になるのではないよ。まあ、私の場合、ネット ゲームと言っても今みたいに盛んではなく初期の時だからほんの少しで、主に テレビゲームだったけれどね。ゲームをやっていると、皆は学校に行って勉強 している。自分は行かないで部屋でゲームをやっている。こんなことしていた ら、自分の未来はないのではないか。過去も嫌なことばっかりで楽しいことな んか何にもなかった。人間関係は上手くいかないし、身体の調子は悪いし、生 活リズムはめちゃくちゃだし、自分はどうしようもない奴だ。生きていても仕 方がない。こんな自分のことなんか誰もわかってくれない。みんな、怠けだと 思っている。いつもこんなことを考えていたよ。人に対しても不安、自分にも 不安、将来のことも不安。全てが不安でどうしようもなく、ひきこもっていた 感じかな。だから、テレビゲームをやっていても、テレビを見ていても、すぐ に、不安な自分に引き戻されてしまう。何をやっても長続きしない」「学校に 行けば、すべて解決すると親が言うけれど、学校に行きたくても行けないとい う状態だったよ」
「何でそんなに不安なのですか。僕にはわからない。不登校しても、進級 も卒業も出来る。高校だって行こうと思えば、単位制や通信制の高校、全日制 でも最近は子どもの数が少なくなってせいか、定員割れしている学校も多くあ るから入れるよ。それにクラスで不登校なのは、僕だけでなく他にもいるし、 親も先生も何にもいわないから楽だよ」と中学生は答える。
「親は何にも言わないの?」
第14回その2に続く
2006.2.3
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ご協力いただいている執筆者の略歴:牟田武生(むたたけお)
1947年生まれ。72年に民間の教育相談機関である教育研究所を設立し、不登校を含めた
教育問題の相談・援助活動に取り組んでいる。現在、
NPO法人教育研究所(横浜市港南区)理事長。91年に教師・カウンセラー・児童相談所の相
談員等不登校にかかわる専門家を対象にした研修機関として不登校問題研究会を設立。元NHKラジオ「子どもと教育電話相談」相談員、不登校問題研究会代表幹事、元文部省
「不登校の実態に関する調査」検討委員会委員。主な著書:『ひきこもり/ 不登校の処方箋 増補版』(オクムラ書店)、『すぐに解決!子どもの緊急事態Q&A』 ( オクムラ書店)、『ネット依存の恐怖』(教育出版)など。