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インターネットと若者の心理 第18回 その2
インターネット依存からの脱出(3)
牟田武生
チャットやメールは会話の延長上にある。リアルの世界でも知っている人の場合は、 相手の年齢、性別、雰囲気、表情、態度など相手に関しての情報量が多いので、相手 を認識することにおいて大きな過ちを犯すことは少ない。
しかし、インターネットの仮想社会で知り合った匿名の相手だと、チャットやメール の情報のみの極めて限られた世界をリアルタイムで、相手と共有化するから、お互い に想像や空想の世界が短時間に拡がっていく。
そして、チャットやメールの内容は、お互いに興味があることや同趣味の事柄が多い。
興味や趣味が同じだと、自然に仲間意識が強くなり、相手を必要以上に庇ったり、認 めたりする。
また、特に相手が異性だと、女性の場合、時には相手を理想化したり、美化したりし て、仮想社会の中で空想が空想を呼び、恋に恋する形で、相手とのチャットやメール にのめり込んでいくことが多い。
だが、男性の場合はナンパの一種としてくらいしか 考えていない。
この温度差の違いが、仮想社会を離れ、現実社会で実際に会うと、理想の相手という 女性が抱く幻想が、脆くも崩れ去り、失望に変わることが多い。それでも、男の方が 強引だと、悲しい事件に発展することにもなる。
2006.7.7
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ご協力いただいている執筆者の略歴:牟田武生(むたたけお)
1947年生まれ。72年に民間の教育相談機関である教育研究所を設立し、不登校を含めた
教育問題の相談・援助活動に取り組んでいる。現在、
NPO法人教育研究所(横浜市港南区)理事長。91年に教師・カウンセラー・児童相談所の相
談員等不登校にかかわる専門家を対象にした研修機関として不登校問題研究会を設立。元NHKラジオ「子どもと教育電話相談」相談員、不登校問題研究会代表幹事、元文部省
「不登校の実態に関する調査」検討委員会委員。主な著書:『ひきこもり/ 不登校の処方箋 増補版』(オクムラ書店)、『すぐに解決!子どもの緊急事態Q&A』 ( オクムラ書店)、『ネット依存の恐怖』(教育出版)など。